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昔々18世紀の頃、ポルトガの北方に位置する「バルセロス」という町で実際にあったお話です。
ある日、バルセロスのとても裕福な家に泥棒がはいりました。
疑いの目はまっさきに、使用人として働いている“貧しい男”に向けられます。
“貧しい男”がどんなに自分の無実を主張しても、誰にも信じてもらえず、逮捕され、裁判にかけられました。そこで裁判官が彼に下した判決は“死刑”。
彼の言い分が認められることはなかったのです。
彼は裁判官に向かって叫びました。
「もし、私の罪が無実なら、私の死刑執行の前、晩餐のテーブルにあがったローストチキンが息を吹き返すでしょう!!」裁判官をはじめ、その場にいた誰もは「そんな馬鹿なことがあるものか・・・!」あきれて笑っていました。
時は流れて、とうとう男の死刑が執行される日がやってきました。ここで奇跡が起こったのです!
裁判官がいつもの様に晩餐のテーブルについていると、突然、お皿のっていたローストチキンが息を吹き返し、鳴き始めたではありませんか!!
驚いた裁判官は、前に男が言っていた言葉を思いだすとともに、自分の愚かさを後悔しました。
「男の無実が証明された!死刑は中止だ!!」 “貧しい男”は、まさにぎりぎりのところで、救われたのです!!!
そしてこれはずいぶん時間がたってからわかったことなのですが・・・・。あの時の本当の犯人は、当時「バルセロス」の町を治めていた、ギャンブル好きのどら息子だったそうです。